モッチョム岳を望む自然保育|屋久島・あゆみの森幼児園の環境教育
Contents
屋久島の朝が教えてくれること
窓を開けると、目の前にそびえるモッチョム岳の雄大な姿。11月も半ばを過ぎ、島は徐々に冷え込んできました。この日も、窓を開けたまま寝てしまい、寒さで夜中に目が覚めました。足先が冷える感覚が久しぶり。
でも、この季節の変化を肌で感じられることこそが、屋久島での自然保育の魅力です。
UNESCO世界自然遺産の島で育つ
屋久島は島全体が特別な場所。世界自然遺産に登録された豊かな森、透き通った川、そして雄大な山々。あゆみの森幼児園の子どもたちは、こんな奇跡のような環境の中で毎日を過ごしています。
自然が子どもたちに与えるもの
都会の公園とは違う、本物の自然。木の幹の感触、土の匂い、鳥の声、風の音。五感すべてを使って、子どもたちは自然を体験します。
モッチョム岳を眺めながら「今日はどんな天気かな」「あの雲、何に見える?」と考える。そんな日常が、子どもたちの感性を育てるのです。
室内活動も自然とつながる
この日は保護者の方をお招きしての読み聞かせ会「よんでよんで」が開催されました。一見、室内での活動ですが、実はこれも自然保育の一部です。
絵本を通じた自然体験
この日選ばれた絵本の中には、動物を探す絵本がありました。「このウサギ、森で見たことあるよ!」「この鳥、園庭に来るやつだ!」

絵本の中の動物が、実体験とつながる瞬間。これが、自然豊かな環境で保育をする醍醐味です。
「あ、これ知ってる!」という子どもたちの反応は、日常的に自然と触れ合っているからこそ。
異年齢で学ぶ自然の知恵
読み聞かせでは、2歳から5歳までの子どもたちが一緒に参加します。年齢によって、自然への興味や理解の深さは違います。
大きい子から小さい子へ
「この動物、森にいるよ」「前に見たときはね…」と、大きい子が小さい子に教えてあげる場面。これは、自然の知識が受け継がれる瞬間でもあります。
異年齢保育だからこそ、自然についての学びも、子どもたち同士で深まっていくのです。
季節を感じる保育
屋久島の11月は、夏の暑さが落ち着き、朝晩が冷え込む季節。モッチョム岳の表情も日々変わります。
季節の変化を言葉にする
「今日は寒いね」「空が高いね」「風が冷たいね」。季節の変化を言葉で表現することも、自然保育の大切な要素です。
保育士は、子どもたちの気づきを拾いながら、自然への興味を育てていきます。
自然保育の実践方法
あゆみの森幼児園では、様々な形で自然保育を実践しています。
日常的な自然体験
- 森の活動 - 定期的に森へ出かけ、自然の中で遊ぶ
- 園庭での観察 - 虫や鳥、植物の変化を観察
- 季節の行事 - 自然の恵みに感謝する活動
- 自然素材を使った遊び - 木の実、葉っぱ、石などを使った創作活動
室内活動との連携
読み聞かせのような室内活動も、外での体験とつなげることで、より深い学びになります。絵本で見た動物を、実際に森で探してみる。そんな体験の循環が、子どもたちの学びを豊かにします。
保護者参加で広がる自然体験
「よんでよんで」のような保護者参加型の活動も、自然保育の一環です。
家庭での自然体験の共有
保護者の方が読み聞かせに参加することで、園での自然体験を家庭でも続けることができます。「あの絵本の動物、今度一緒に探してみようか」という会話が、家庭と園をつなぐのです。
屋久島だからできる保育
世界自然遺産の島、屋久島。この特別な環境だからこそ実現できる、本物の自然保育があります。
子どもたちに残したいもの
自然を大切にする心、生命の尊さ、季節の移り変わりを感じる感性。自然の中で育つ経験は、子どもたちの一生の宝物になります。
モッチョム岳を眺めながら育つ子どもたち。その経験は、きっと大人になっても心に残り続けるでしょう。
自然保育に興味がある方へ
屋久島での自然保育に興味がある保護者の方、保育士を目指している方、ぜひ一度園を見学にいらしてください。
モッチョム岳の見える環境、子どもたちの生き生きとした表情、そして本物の自然。言葉では伝えきれない魅力を、ぜひ体感してください。

