子どもプロジェクトで育む表現力と創造性
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レッジョ・エミリア・アプローチとは
あゆみの森こども園では、イタリア発祥の教育哲学「レッジョ・エミリア・アプローチ」を取り入れています。子どもたちが自分の感じたことを表現し、他者の感じたことも受けとめながら、大人と子どもが一緒に学び合う保育を実践しています。
体験から生まれる表現
11月18日、子どもたちはじゃがいもの種芋植えと桜島小ミカンの収穫を体験しました。こうした実体験が、子どもたちの表現活動の源になります。

種芋を植える作業を通して、子どもたちは土の感触、匂い、色、温度など、さまざまなことを感じています。これらの五感を通した体験が、後の表現活動につながっていきます。
感じたことを言葉にする
「土がふわふわしてた」「じゃがいもになるのが楽しみ」「3月まで待つんだよね」
熱田園長が「3月に収穫するまで、様子を見たり、お世話をしたりしようね」と語りかけると、子どもたちは自分の言葉で気持ちを表現していました。
子どもプロジェクトの実践
レッジョ・エミリア・アプローチの中核となる「子どもプロジェクト」。これは、子どもたちの興味関心から始まる長期的な探究活動です。
プロジェクトの流れ
- 体験する:じゃがいも植えやミカン収穫などの実体験
- 感じる:五感を使って様々なことを感じ取る
- 表現する:絵を描く、粘土で作る、言葉で伝える
- 共有する:友だちや大人と感じたことを分かち合う
- 深める:さらに探究したいことを見つける
ミカン収穫から広がる表現
つき組・ほし組・にじ組の子どもたちは、桜島小ミカンの収穫を体験しました。採れたての香りや濃い味わいは、子どもたちの心に深く刻まれます。

表現の多様性を大切に
ミカン収穫の体験を、子どもたちはそれぞれの方法で表現します。
- 絵を描く子:ミカンの色や形、収穫の様子を描く
- 粘土で作る子:ミカンの立体的な形を作る
- 言葉で伝える子:美味しかった気持ちを話す
- 身体で表現する子:収穫の動作を再現する
大切なのは、一つの正解を求めないこと。それぞれの感じ方、表現の仕方を尊重することで、子どもたちの創造性は育まれます。
大人の役割:聴く・見守る・記録する
レッジョ・エミリア・アプローチでは、大人は教える人ではなく、子どもの学びを支える人です。
3つの大切な役割
- 聴く:子どもの言葉に耳を傾ける
- 見守る:子どもの探究を邪魔せず、必要な時にサポート
- 記録する:子どもの学びのプロセスを写真や文章で記録
環境が第三の教師
11月のこの日の朝、モッチョム岳は冬の気配を感じさせる風景でした。季節の変化を肌で感じられる環境も、子どもたちにとって大切な「教師」です。

屋久島の豊かな自然、季節ごとに変わる風景、森や畑や海。これらすべてが子どもたちの学びを促す環境として機能しています。
異年齢の学び合い
あゆみの森こども園では、1歳から5歳までの子どもたちが一緒に過ごす異年齢保育を実践しています。これもレッジョ・エミリア・アプローチの重要な要素です。
異年齢保育のメリット
- 年上の子どもの姿を見て学ぶ
- 年下の子どもに教えることで理解が深まる
- 多様な視点に触れられる
- 思いやりの心が育つ
保護者との協働
レッジョ・エミリア・アプローチでは、保護者も子どもの学びに参加します。この日の活動についても、送り迎えの際に保護者の方々と共有しました。
「家でも畑のことを話していました」という保護者の声。園での体験が家庭でも継続し、家族全体で子どもの学びを支えることができています。
レッジョ・エミリア・アプローチに興味がある方へ
先日の園長ブログでは、この日の活動の様子が紹介されています。
子どもプロジェクトの実践についてもっと知りたい方、実際の保育を見学したい方は、ぜひお問い合わせください。
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