【2026年】世界遺産の島にあるこども園|屋久島あゆみの森の自然保育

世界自然遺産の島にある、小さなこども園

屋久島は1993年に日本で初めて世界自然遺産に登録された島です。樹齢数千年の屋久杉、苔むした原生林、亜熱帯から冷温帯までの植生が凝縮された自然。その島の南側、尾之間という人口約680人の集落に、あゆみの森こども園があります。

園児28名、スタッフ13名の小さな園です。大規模な施設ではありません。でも、園の門を出れば世界遺産の森が日常の続きにある。その環境で保育ができることは、園長としてこの上ない幸運だと感じています。

世界遺産の自然を「教材」にしない

世界自然遺産の島で保育をしていると、「さぞかし自然教育に力を入れているんでしょう」と言われることがあります。確かに自然保育は園の柱のひとつです。でも、私たちは屋久島の自然を「教材」として使おうとは考えていません。

教材として扱うと、「これは何の木」「この苔の名前は」という知識の伝達になりがちです。もちろん知識も大切ですが、幼児期に本当に必要なのは、自然に触れて自分で感じる体験だと考えています。

12月の森の活動で印象に残っている場面があります。「緑・黄・赤の自然物を探せ!」というミッションを出したところ、子どもたちはクロロフィル・カロテノイド・アントシアニンを「友だち」として探し始めました。難しい名前を暗記させたわけではありません。「緑色のものを作っている友だちの名前はクロロフィルっていうんだよ」と伝えたら、子どもたちが自分で「クロロフィルいるかも?」と言いながら葉っぱを集め始めたのです。

知識を教えるのではなく、体験の中で自然と言葉が結びつく。世界遺産の森が目の前にあるからこそ、こうした保育が可能になります。

森の生き物や植物を観察するあゆみの森こども園の野外活動

園庭から森へ、切れ目のない自然体験

あゆみの森こども園の園庭には、シンボルのアコウの大木があります。子どもたちは毎日この木の下で遊び、根元に座り、幹を触っています。園庭の砂や土、草花に触れることが日常の一部です。

そこから定期的に屋久島の照葉樹林へ出かける森の活動に発展します。園庭で自然に親しむ感覚がベースにあるから、森に入っても子どもたちは怖がらない。むしろ「園庭の続き」のような感覚で、苔をさわり、石をひっくり返し、沢の水に手を入れる。園庭から森への切れ目のないつながりが、当園の自然保育の特徴です。

屋久島の自然が育てるもの

園長としてこの島で保育を続けてきて実感するのは、自然の中で育った子どもの「五感の豊かさ」です。風の匂いで天気の変化を感じ取る、足の裏で地面の違いがわかる、遠くの鳥の声に気づく。テレビやスマートフォンの画面からは得られない感覚が、屋久島の日常の中で磨かれていきます。

それは世界遺産に登録されているかどうかとは関係のない、もっと根源的なことです。ただ、この島の自然の豊かさが、その体験の密度を圧倒的に高めてくれていることは間違いありません。

苔むした巨岩と清流が流れる屋久島の原生的な森の風景

あゆみの森こども園の保育

自然保育だけでなく、ジェンベを使ったリズム教育、ジャガイモ栽培や味噌づくりなどの食育、2歳児から5歳児の異年齢保育も当園の特徴です。開園は7時30分から18時まで。自園調理の給食では屋久島の豆腐やパン屋ペイタの食パンなど地域の食材を使っています。

世界遺産の島にあること自体が特別なのではなく、この島の自然と地域の中で子どもたちが日々成長していくこと。その積み重ねこそが当園の価値だと考えています。


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