「緑の葉が青に変わる」〜地域とつながる琉球藍染め体験〜

森で育った琉球藍との出会い

11月28日、つき組(5歳児)とほし組(4歳児)の子どもたちが、高平にある「そらのあお」さんで琉球藍の染物体験をしました。屋久島の豊かな森に囲まれた「そらのあお」さんは、自然の恵みを活かした暮らしを実践されている場所です。

当日は少し曇り空でしたが、子どもたちの目はキラキラと輝いていました。「今日は自分たちの手でハンカチを染めるんだ」という期待感が、バスの中からひしひしと伝わってきました。

屋久島の山々を背景にしたあゆみの森こども園の園舎

自分の手で収穫する喜び

「そらのあお」さんの森に到着すると、まず目に飛び込んできたのは、青々と茂る琉球藍の葉でした。そらのあおさんが大切に育ててこられた琉球藍は、森の環境の中で力強く育っています。

「この葉っぱで、本当に染められるの?」「緑色なのに、どうして青になるの?」子どもたちからは次々と疑問の声が上がります。そらのあおさんは一つひとつの質問に丁寧に答えながら、「それはこれから、みんなの目で確かめてみようね」と優しく声をかけてくださいました。

葉っぱを摘む小さな手

子どもたちは一枚一枚、丁寧に葉を摘んでいきます。「この葉っぱ、大きいよ!」「こっちはやわらかい」触れる感触、葉の形、香り。五感をフルに使いながら、琉球藍という植物との対話が始まりました。

普段から森で遊び、自然の素材に触れることを大切にしているあゆみの森の子どもたち。今回の体験は、その延長線上にある、まさに「本物の学び」です。地域の方が育てた植物を、自分たちの手で収穫し、何かを作り出す。この一連のプロセスこそが、子どもたちの心と体を育てていくのだと実感します。

緑の葉が、青い染料に変わる瞬間

収穫した葉っぱを「そらのあお」さんの作業場に持ち帰り、いよいよ染料作りです。葉っぱに水と塩を加え、ミキサーにかけます。ゴゴゴゴ…という音とともに、葉っぱが細かく砕かれていきます。

「すごい音!」「葉っぱがどんどん小さくなっていく!」子どもたちは目を丸くして見つめています。

琉球藍の葉をミキサーにかけて濾した緑色の染料液をバケツで観察する子どもたち

不思議な緑色の液体

ミキサーにかけた液体を布で濾すと、鮮やかな緑色の染料ができあがりました。バケツの中で揺れる緑色の液体を、子どもたちは興味津々で覗き込みます。

「わあ、きれいな緑!」「これで染めるの?」「本当に青になるのかな?」

そらのあおさんが「この緑色の液体に布を浸して、空気に触れさせると、不思議なことが起こるよ」と教えてくださいました。化学的な説明を詳しく理解することはまだ難しいかもしれませんが、「自然の中には不思議がいっぱいある」ということを、体験を通して感じ取ることができました。

世界にひとつだけのハンカチ

そして、いよいよ布を染める工程です。一人ひとり、真っ白なハンカチを緑色の染料液に浸します。最初は緑色に染まったハンカチが、空気に触れて酸化することで、徐々に青く変化していきます。

「あ!青くなってきた!」「本当だ!色が変わった!」あちこちから驚きの声が上がります。緑色だった液体が、目の前で青に変わっていく。この「変化の瞬間」を目撃した子どもたちの表情は、忘れられません。


完成したハンカチを手に

染め上がったハンカチを手に、子どもたちは誇らしげな笑顔を見せてくれました。一人ひとり、染まり具合が微妙に違います。それぞれが「世界にひとつだけのハンカチ」です。

琉球藍で染めたハンカチを嬉しそうに見せる子ども

「おうちの人に見せたい!」「大切に使う!」子どもたちの言葉から、この体験がどれほど心に残るものだったかが伝わってきます。

地域とつながり、本物に触れる保育

今回の琉球藍の染物体験は、「そらのあお」さんとの協働があってこそ実現できました。専門的な知識と技術を持つ地域の方から直接学べる機会は、子どもたちにとってかけがえのない財産です。

あゆみの森こども園では、屋久島という豊かな自然環境を活かし、本物の体験を大切にした保育を実践しています。自然の素材に触れ、地域の方々とつながり、自分の手で何かを作り出す。こうした体験の積み重ねが、子どもたちの感性を育み、生きる力を培っていきます。

森で育った琉球藍が、子どもたちの手によって美しいハンカチに生まれ変わる。そのプロセスの中で、子どもたちは多くのことを学び、感じ取りました。完成したハンカチは現在、園で乾燥中です。来週、子どもたちが大切そうに持ち帰る姿が今から楽しみです。

園での日々の活動や子どもたちの様子は、Instagramでも配信しています。また、ご質問やご相談はLINE公式アカウントからお気軽にどうぞ。

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