「運動が苦手」は決めつけないで|年齢別に見る子どもの運動能力の育て方
Contents
「うちの子、運動が苦手みたいで…」という相談
入園前の面談で、保護者から「うちの子は運動が苦手で」という相談を受けることがあります。かけっこで転ぶ、鉄棒が怖い、ジャンプがうまくできない。そういった心配を持つ親御さんは少なくありません。
でも、3歳や4歳の時点で「運動が苦手」と決めつけるのは早すぎます。運動能力には個人差があって、発達のペースも一人ひとり違います。今できないことが半年後にはできるようになることは、保育の現場では日常的に起こります。
運動能力は「教える」よりも「遊ぶ」で伸びる
子どもの運動能力を伸ばしたいと考えたとき、体操教室やスポーツクラブに通わせることを考える保護者もいます。もちろんそれも一つの方法ですが、幼児期に一番効果があるのは「自由に遊ぶこと」です。
指示された動きを練習するより、自分で「やってみたい」と思った動きに挑戦するほうが、脳と体の結びつきが強くなります。木に登りたいから登る。水たまりを飛び越えたいから飛ぶ。この「やりたい」というモチベーションが、運動能力の発達に欠かせないエンジンなのです。

年齢別に見る運動発達の目安
1〜2歳:歩く・走るの基礎
歩行が安定し、走り始める時期です。この時期に大切なのは、転んでもいい安全な環境で思いきり歩かせること。靴の中で足の指をしっかり使えているかも大事なポイントです。裸足で歩く経験は足裏の感覚を育てます。
3〜4歳:基本的な動きの獲得
走る、跳ぶ、投げる、ぶら下がるといった基本動作が発達する時期です。一つひとつの動きの「質」よりも、たくさんの種類の動きを経験することが重要です。いろんな遊びをまんべんなくやる。偏った動きだけを繰り返すよりも、多様な動きの経験が将来の運動能力の土台になります。
5歳:動きの組み合わせ
走りながらボールを投げる、リズムに合わせて体を動かすなど、複数の動きを同時にこなせるようになってきます。当園で取り入れているジェンベのリズム活動は、聴覚と身体運動を連動させる点で、この時期の発達にとてもよく合っています。太鼓の音に合わせて足を踏み鳴らす。それだけで、リズム感と全身の協調性が養われます。

他の子と比べてしまうとき
同い年の子がスイスイ走っているのに、うちの子はまだ走り方がぎこちない。鉄棒にぶら下がれる子がいるのに、うちの子は怖がって触ろうとしない。そうした比較は、親として自然な感情です。でも、運動発達には個人差が大きく、同じ月齢でも半年以上の差があることは珍しくありません。
園では一人ひとりの発達段階を把握して、その子のペースに合った関わりをしています。「まだできない」ではなく「これから伸びる時期」。そう捉えると、目の前の子どもの姿が違って見えてきます。焦らず、比べず、今のお子さんの「できた」を一緒に喜んであげてください。
運動能力と自己肯定感のつながり
「できた!」の経験は、子どもの自己肯定感に直結します。昨日登れなかった斜面に今日は登れた。跳び越えられなかった水たまりを飛べた。こうした小さな成功体験の積み重ねが、「自分はやればできる」という感覚を育てます。
運動が苦手な子に必要なのは、無理にやらせることではなく、「ちょっと頑張ればできる」くらいの挑戦を用意してあげること。保育者の役割は、その「ちょうどいい」を見つけることです。一人ひとりの発達段階を見極めて、少しだけ背伸びできる環境を整える。それが、保育の現場でできる一番大切なことだと思っています。
お子さんの発達について相談してみませんか
あゆみの森こども園では、入園前の見学や個別相談も受け付けています。お気軽にLINE公式アカウントからお問い合わせください。
入園に関する情報は入園案内ページをご覧ください。




