異年齢保育のメリット|「教える側」の子どもこそ大きく育つ理由

年上の子が「先生役」になる瞬間

先日の子どもプロジェクトのリハーサルでのこと。5歳児がナレーターの台本を自分で作り、イラスト付きの紙にまとめていました。ハートや花の絵が描いてあって、練習ではほとんど台本を見ずにスラスラと話す姿に、保育士のほうが驚いていました。

この5歳児が堂々と話せるようになった背景には、異年齢保育の環境があります。2歳や3歳の子に「こうやるんだよ」と教える場面が日常的にあること。教えるためには、まず自分が理解していなければなりません。年下の子の前で「お手本」になろうとすることで、年上の子自身が大きく成長するのです。

屋久島の地杉を使った温かみのある園舎で活動するあゆみの森こども園の子どもたち

異年齢保育のメリットは「教わる側」だけのものではない

異年齢保育のメリットとして語られることが多いのは、年下の子が年上の子を見て学ぶという話です。確かにそれは大きなメリットです。でも、保育の現場で日々見ていると、むしろ「教える側」の子どもの成長のほうが目覚ましいと感じることがあります。

あゆみの森こども園では2歳から5歳までの異年齢保育を実施しています。1歳児は別クラスですが、2歳から5歳の子どもたちが日常的に一緒に過ごしています。年上の子が年下の子の着替えを手伝ったり、遊び方を教えたり、泣いている子を慰めたり。こうした場面は毎日のように起きます。

教えることで理解が深まる

人に何かを教えようとすると、自分の中で知識が整理されます。これは大人でも子どもでも同じです。4歳児が2歳児に「靴はこっちの足だよ」と教えている場面は、その4歳児自身が左右の区別を確かなものにしている瞬間でもあります。

リーダーシップが自然に育つ

異年齢の中で過ごすと、年上の子は自然と「引っ張る役」を求められます。これは大人が「リーダーになりなさい」と指示して育つものではありません。年下の子が「お兄ちゃん、一緒に遊ぼう」と寄ってくる。その期待に応えようとする中で、自分から動く力が身についていきます。

自己肯定感が高まる

年下の子に頼られること、「すごいね」と言われること。こうした経験は年上の子の自己肯定感を確実に高めます。同年齢の集団では「できる子」と「できない子」の比較が生まれやすいですが、異年齢の中では年齢が違うぶん比較の意味がなくなります。それぞれが自分のペースで成長していける。これは異年齢保育の大きなメリットです。

屋久島の緑豊かな園庭を元気いっぱい走り回るこども園の園児たち

年下の子にとってのメリット

もちろん、年下の子にとってのメリットも大きい。2歳児が5歳児の遊びを見て、やり方を真似る。大人が教えるよりも、少しだけ年上の「あの子」がやっていることのほうが、子どもにとっては刺激になります。「自分もああなりたい」という憧れの感情は、成長の強い原動力です。

雑巾がけの時間に子どもたちが一列に並んで拭く姿を見ていると、モチベーションがそれぞれ違っていることに気づきます。かっこよくやりたい子、一番になりたい子、きれいにしたい子、隣の子と一緒にやりたい子。年齢も動機もバラバラな子どもたちが同じ活動に取り組む。これが異年齢保育の日常です。

異年齢保育が合わない場合もある

正直に言えば、異年齢保育がすべての子どもに合うわけではありません。同年齢の子と切磋琢磨するほうが伸びる子もいます。また、年下の子の世話を負担に感じてしまう子もいます。大事なのは、一人ひとりの子どもの様子を見ながら、保育士が適切にサポートすることです。


見学のご案内

あゆみの森こども園は1歳から5歳までのお子さんを対象とした幼保連携型認定こども園です。異年齢保育の様子を実際に見ていただける園見学を随時受け付けています。

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