【2026年】保育園の食育のねらいと活動内容|屋久島の園の実践から
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食育の「ねらい」を言葉にするのは難しい
保育園の食育について調べると、「食に関心を持つ」「感謝の気持ちを育む」「望ましい食習慣を身につける」といった言葉が並んでいます。どれも間違いではないのですが、現場で子どもたちと食に向き合っていると、もう少し泥臭い実感があります。
たとえば、味噌づくりで大豆を団子にしてバケツにえいっと投げ入れる作業が一番盛り上がって「もう一回やりたい!」の声が止まらなかったとき。あれは「食への関心」なのか「遊びの延長」なのか。たぶん、その両方であり、境目なんてないのだと思います。食育のねらいとは、そうした体験の積み重ねのなかに自然と含まれているものです。

保育園の食育で大切にしたい3つのこと
食材に触れる体験
スーパーでパック詰めされた食材しか見たことがない子どもは少なくありません。土のついた野菜を見て「汚い」と言う子もいます。でも、自分で育てたジャガイモを土の中から掘り出したときの興奮は、そうした先入観を一瞬で吹き飛ばします。
あゆみの森こども園では、ジャガイモの栽培を通じた食育に力を入れています。春に種芋を植え、水やりや草取りをしながら育て、収穫して給食でいただく。この一連の流れを体験することで、「食べ物は誰かが育てたもの」という感覚が子どものなかに根づいていきます。
つくるプロセスに参加する
料理の完成品だけを食べるのではなく、つくるプロセスに子ども自身が関わること。これが食育の核になる部分です。味噌づくりでは、麦をほぐしているときに「納豆の匂い!」、大豆をつぶしているときに「トウモロコシの匂い!」と、子どもたちの嗅覚が次々と反応していました。五感をフルに使って食材と向き合う体験は、栄養学の知識よりもずっと深いところに届きます。
みんなで食べる喜び
同じ釜の飯を食う、という表現がありますが、保育園の給食はまさにそれです。同じメニューを同じ空間でみんなで食べる。嫌いなものを隣の子が美味しそうに食べているのを見て、ちょっと挑戦してみる。「おいしいね」と共感し合う。この共食の体験が、食を通じた人間関係の土台をつくります。

屋久島だからできる食育
あゆみの森こども園の給食は自園調理で、地元の豆腐や食パンなど屋久島の食材を取り入れています。パン屋ペイタのパンが給食に出る日は、子どもたちが「ペイタのパンだ!」と嬉しそうに反応します。自分が知っているお店のパンが目の前にある。その実感が、食への親しみを深めてくれます。
島で暮らしていると、食材の「顔」が見えます。豆腐をつくっている人、パンを焼いている人が身近にいる。そうした環境は、食べ物の向こうに人がいるということを、教えなくても子どもたちに伝えてくれます。
家庭でできる食育のヒント
食育は保育園だけで完結するものではありません。家庭でも取り入れられることはたくさんあります。
一番手軽なのは、料理のお手伝いです。野菜を洗う、レタスをちぎる、卵を割る。年齢に応じてできることは違いますが、「自分がつくった」という実感が食への関心を高めます。失敗しても怒らず、一緒に楽しむ姿勢が大切です。
買い物に連れて行って「今日はどの野菜にする?」と選ばせるのも効果的です。自分で選んだ食材は、食卓に並んだときの反応が違います。
食育というと特別なことをしなければいけないと構えがちですが、日常の食事のなかにこそ学びの機会はたくさんあります。「このトマト、赤いね」「このお魚、どこから来たんだろうね」。そんな何気ない会話が、子どもの食への好奇心を育てる種になります。
食育活動の見学もできます
あゆみの森こども園の食育活動に興味がある方は、ぜひ見学にお越しください。給食の様子や食材との関わり方を直接ご覧いただけます。
見学のお申込みはLINE公式アカウントからどうぞ。
日々の食育活動の様子はInstagramでも配信しています。




