雨が多い屋久島の保育園に学ぶ|雨の日を楽しむ保育の工夫

雨が多い屋久島の保育園ではどうしているか

屋久島は年間降水量が非常に多い島です。「ひと月に35日雨が降る」という有名な表現があるくらい、雨は屋久島の日常です。そんな島にある保育園では、雨の日をどう過ごしているのでしょうか。

「雨だから外で遊べない」と嘆くのではなく、雨を保育の素材として活かす。屋久島で保育をしていると、そんな発想が自然と身についてきます。この記事では、雨の多い環境ならではの保育の工夫をお伝えします。

小さな手で土や砂を触って感触を楽しむあゆみの森こども園の園児

雨を「遊びの素材」にする

雨の音を聴く

屋久島の雨は、時間帯や強さによってまったく違う音がします。屋根に当たるポツポツという音、木の葉に落ちるサラサラという音、地面を叩くザーザーという音。子どもたちと一緒に目を閉じて雨の音を聴いてみると、「太鼓みたい」「お米を研いでる音に似てる」と、一人ひとり違う表現が出てきます。これは立派な感性の教育です。

あゆみの森こども園では、ジェンベの音楽活動とも結びつけて、「雨のリズム」を太鼓で表現してみるといった活動をすることがあります。自然の音と楽器の音を行き来する体験は、音楽的な感性を育てるだけでなく、自然への関心も深めてくれます。

雨の中を歩いてみる

小雨のときは、カッパと長靴を履いて園庭に出てみます。雨粒が顔に当たる感触、水たまりに足を入れたときの音と感覚、雨に濡れた葉っぱの匂い。晴れの日には感じられない体験がそこにあります。都市部の保育園では雨の中の外遊びはリスクを考えて避けることが多いかもしれませんが、屋久島では適切な服装と見守りのもとで、雨も自然体験のひとつとして楽しんでいます。

もちろん、雷が鳴っているときや暴風雨のときは安全を最優先にして室内で過ごします。雨の中で遊ぶ日と室内で過ごす日の判断は、保育士が天候と子どもの体調を見ながら柔軟に行います。

水たまりや泥で思いきり遊ぶあゆみの森こども園の子どもたち

室内環境を充実させる

コーナー保育の活用

雨の日が多い環境では、室内の遊び環境を充実させることが特に重要です。あゆみの森こども園では、保育室内にいくつかの遊びのコーナーを設けています。絵本コーナー、ブロックコーナー、ままごとコーナー、制作コーナー。子どもたちが自分の興味に合わせて遊びを選べるようにすることで、室内でも主体的に過ごすことができます。

レッジョ・エミリアの保育理念では、環境そのものが「第三の教育者」と位置づけられています。部屋の中にどんな素材を置くか、どんな道具を用意するかによって、子どもの遊びは大きく変わります。雨の日が多いからこそ、室内環境の質にこだわる意味があるのです。

自然物を持ち込む

外に出られない日でも、自然との関わりは途切れません。前日に拾ってきた葉っぱや木の枝、石や貝殻を室内に持ち込んで遊びの素材にします。虫めがねで葉っぱの模様を観察したり、石を並べて形を作ったり。屋久島の自然が豊かだからこそ、こうした素材には事欠きません。子どもたちは自然物を使った遊びが大好きで、人工的なおもちゃよりも夢中になることがあります。

雨の日こそ保育の腕の見せどころ

正直に言うと、雨の日の保育は晴れの日より大変です。子どもたちのエネルギーが発散しきれず、ケンカが起きやすくなったり、落ち着きがなくなったりすることもあります。でも、だからこそ保育士の工夫が試される場面でもあります。

屋久島で保育をしていると、年間の3分の1以上が雨の日です。最初のうちは「また雨か」と思いますが、慣れてくると雨の日の保育にも引き出しが増えていきます。そして気づくと、雨の日が嫌いではなくなっている。それは保育士としてひとつ成長した証かもしれません。


屋久島の保育を体験してみませんか

あゆみの森こども園では園見学を受け付けています。雨の日の園の様子も含めて、ぜひ実際にご覧ください。

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