2026年版|保育園の制作活動とレッジョ・エミリア|あゆみの森こども園の実践をご紹介

「上手に作らせる」保育と「考えながら作る」保育は、どう違うのか

保育園で制作活動をするとき、「みんなが同じものを作る」スタイルの園と、「素材を渡して子どもが自由に作る」スタイルの園があります。どちらが正しいかというより、それぞれの園が「制作を通じて何を育てたいか」という保育観の違いが出ています。

この記事では、レッジョ・エミリア・アプローチにもとづく制作活動の考え方と、あゆみの森こども園での実践をご紹介します。

木のおもちゃで創造的な遊びを楽しむこども園の園児

レッジョ・エミリア・アプローチにおける制作の考え方

イタリアのレッジョ・エミリア市で生まれたこの保育アプローチでは、子どもは「有能な存在」であり、自分なりの方法で世界を探求し表現する力を持っていると考えます。制作活動においても、大人が「こう作りなさい」と手本を示すより、子どもが素材と向き合い、試行錯誤しながら自分の表現を見つけていくプロセスを大切にします。

レッジョでは制作の場を「アトリエ」と呼び、様々な素材・道具・光が準備された環境の中で、子どもが自由に探求できるようにしています。制作は単独の活動ではなく、子どもたちのプロジェクト(探求テーマ)と結びついていることが多いです。

「100の言語」という考え方

レッジョでよく語られる「子どもには100の言語がある」という言葉があります。言葉だけが表現手段ではなく、絵・粘土・身体・音楽・数字など、様々な方法で子どもは自分の内側を表現できるという考え方です。制作活動はその「100の言語」のひとつです。

あゆみの森こども園の制作活動の実際

あゆみの森こども園ではレッジョ・エミリア・アプローチを参考にした保育を実践しています。制作活動でも、子どもが素材を選び、自分のアイデアで形にしていくことを基本にしています。

屋久島の自然素材を使った制作

屋久島の自然豊かな環境を活かし、森の活動で拾ってきた木の実・葉っぱ・枝などを制作の素材として使うことがあります。同じ「葉っぱ」でも、子どもによって使い方は全く違います。スタンプにする子、形を切り抜く子、並べてパターンにする子——それぞれの発想が面白いです。

絵の具を使った探求的な制作

絵の具を使う際も、「今日はこのテーマで描きましょう」という形より、「この色とこの色を混ぜたらどうなると思う?」「どんな感触がする?」という問いかけから始まることがあります。子どもが色の変化に驚き、自分で試しながら進んでいく様子が、保育の中でよく見られます。

2歳児が筆を使わずに手で直接絵の具を塗り、緑と黄色を紙の上で混ぜて色の変化を楽しんでいたことがあります。「何色になった?」という会話が自然に生まれ、子どもたちの探求が始まりました。

熱田園長が絵本を使って授業をするあゆみの森こども園の特別活動

制作活動を通じて育つこと

レッジョ的な制作活動を続けていくと、子どもは「正解がひとつではない」という感覚を自然と身につけていきます。自分と友だちの作品が違っていて当たり前。違うことが面白い。そういった感覚が、制作の場を通じて育ちます。

また、うまくいかなかったときに諦めずに別の方法を試す粘り強さや、「もっとこうしたい」という意欲も、自由度の高い制作活動の中で育ちやすいです。完成した作品より、そのプロセスで子どもが何を経験したかが大切です。

保護者へのお伝えしたいこと

子どもが作品を持ち帰ったとき、「上手にできたね」という言葉だけでなく、「何を作ったの?」「どうやって作ったの?」と聞いてみてください。子どもはプロセスを話したがっています。その会話が、制作への意欲をさらに育てます。


あゆみの森こども園の保育に関心のある方へ

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