育てて、つくって、食べる|保育園の食育で大切にしていること
Contents
「食べなさい」と言わない食育
保育園の食育と聞くと、栄養バランスの良い食事を提供して、好き嫌いをなくすこと。そんなイメージを持っている方が多いかもしれません。もちろん栄養面は大切ですが、あゆみの森こども園が考える食育は少し違います。
私たちが大切にしているのは、「食べなさい」と強制するのではなく、子ども自身が「食べたい」と思える環境をつくること。食べることは本来楽しいことです。その楽しさを奪ってしまっては、いくら栄養のある食事を出しても意味がありません。

育てて、つくって、食べる
食育で最も手応えを感じるのは、「育てる→つくる→食べる」のサイクルが回ったときです。
ジャガイモ栽培の一年
あゆみの森こども園では、ジャガイモの栽培を食育活動の中心に据えています。春に種芋を植えるところから始まり、水やり、草取りを子どもたちが担当します。「いつ芽が出るかな」「葉っぱが大きくなった」と、日々の変化に目を輝かせる子どもたちの姿があります。
そして収穫の日。土のなかからゴロゴロと出てくるジャガイモに、歓声が上がります。そら組の劇「ぼうし」のリハーサルでも、じゃがいもの収穫シーンがあったほど、子どもたちにとって印象深い体験になっています。収穫したジャガイモは給食で調理して、みんなで食べる。「これ、ぼくたちが育てたやつだよね」と確認する子どもの表情は、何度見ても嬉しくなります。
味噌づくりの体験
毎年行っている味噌づくりも、食育の重要な活動です。大豆を煮てつぶし、麦麹と塩を混ぜ、団子にしてバケツに投げ入れる。工程ごとに子どもたちの反応が違うのが面白いところです。
「どんな匂いがする?」と聞くと、麦をほぐしている時は「納豆の匂い!」、大豆をつぶしている時は「トウモロコシの匂い!」と返ってくる。大人が正解を教える必要はありません。子どもの感覚で感じたことがそのまま学びです。できあがった味噌は数か月間寝かせてから給食に使います。自分たちがつくった味噌が汁物になって出てきたとき、いつもより一口多く飲む子がいるのは偶然ではないでしょう。

自園調理だからできること
あゆみの森こども園の給食は完全自園調理です。園内の調理室で調理員が毎日手作りしています。外部委託の給食では難しい「今日畑で採れたものを今日の給食に出す」ということが、自園調理なら可能です。
地元の豆腐屋さんの豆腐、パン屋ペイタの食パン。こうした地域の食材を日常的に使うことで、子どもたちは食の向こうにある「人」の存在を自然と感じ取っています。子どもプロジェクトのポスターをペイタに届けに行ったとき、お店の人に「よろしくおねがいします」と自分たちで伝えた子どもたち。食でつながる地域との関係が、食育をより豊かなものにしています。
食育と偏食への向き合い方
「うちの子、野菜を全然食べないんです」という相談をよく受けます。食育の文脈で偏食を語ると、「食育をしっかりやれば偏食は治る」という期待が生まれがちですが、そう単純ではありません。
食育の目的は偏食を矯正することではなく、食に対する肯定的な体験を増やすことです。嫌いなものを無理に食べさせるのではなく、「いつか食べてみようかな」と思えるきっかけを積み重ねていく。その結果として、食べられるものの幅が少しずつ広がることはありますが、それはあくまで副産物です。
食育の取り組みについてのお問い合わせ
あゆみの森こども園の食育活動や給食について知りたい方は、お気軽にご連絡ください。
お問い合わせはLINE公式アカウントからどうぞ。
採用に関心がある方は採用情報ページもご確認ください。調理員として食育に関わる働き方もあります。




