保育士は連絡帳に何を書いているのか|「元気でした」で終わらせない伝え方
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保育士は連絡帳に何を書いているのか
保護者向けに「連絡帳の書き方」を解説する記事はたくさんありますが、逆の視点、つまり保育士が連絡帳にどんなことを書いているのかはあまり知られていません。保育士にとっても連絡帳は簡単ではない業務の一つです。限られた時間の中で、一人ひとりの子どもについて、その日の様子を文章にして伝えなければなりません。
保育の現場にいる側として、連絡帳を書くときに考えていることをお話しします。
保育士が連絡帳で心がけていること
「今日も元気でした」で終わらせない
「今日も元気に過ごしました」は、実は保育士にとっても楽な表現です。でも、それでは保護者に何も伝わらない。園で子どもがどんな表情をしていたか、何に夢中になっていたか、誰と遊んでいたか。一つでもいいから具体的なエピソードを入れるようにしています。
「砂場でカップに砂を入れて、ひっくり返してプリンを作っていました。崩れるたびに笑って、何度もやり直していました」。こう書くと、保護者は園での子どもの姿が目に浮かびます。保育士にとっては日常的な風景でも、保護者にとっては見られない時間の話なのです。

ネガティブなことの伝え方
友だちとのトラブル、食事を残したこと、泣いていた時間が長かったこと。保護者に伝えるべきだけれど、書き方を間違えると不安にさせてしまう。ここが連絡帳の難しいところです。
心がけているのは、事実と対応をセットで書くこと。「お友だちとおもちゃの取り合いになり泣いてしまいましたが、保育士が間に入って気持ちを聞いたところ、自分から『かして』と言えました」。起きたこと、保育士がどう対応したか、その結果どうなったか。この流れで書くと、保護者は「ちゃんと見てくれている」と安心できます。
成長の記録として
連絡帳は、読み返すと子どもの成長記録になります。「今日初めてスプーンを自分で持って食べました」「お友だちに『一緒に遊ぼう』と自分から声をかけていました」。こうした一文一文が、後から見返したときに宝物になります。
保育士側もそれを意識していて、「初めてできたこと」は必ず書くようにしています。大きな出来事ではなくても、靴を一人で履けた、名前を呼ばれて手を挙げた。日常の中の小さな「初めて」をこぼさず記録する。それが連絡帳の大きな役割です。

保育士にとっての連絡帳の負担
正直に言えば、連絡帳を書く時間は保育士にとって大きな負担の一つです。子どもたちが午睡している間に、一人ひとりの連絡帳に向き合う。10人分書くとすると、それだけで30分以上かかります。書く内容を考える時間も含めれば、もっとかかる。それでも、「この一文で保護者の一日が少し楽になるかもしれない」と思うと、手を抜けないのです。
デジタル化と手書きの連絡帳
最近はアプリで連絡帳のやりとりをする園が増えています。入力が楽、写真を添付できる、過去の記録を検索できる。デジタルの利便性は大きいです。
一方で、手書きの連絡帳には手書きの良さがあります。文字の大きさや筆圧から、書いた人の気持ちが伝わることがある。走り書きの日は「今日は忙しかったんだな」、丁寧に書いてある日は「伝えたいことがあったんだな」と。デジタルでは伝わりにくい温度感が、手書きにはあります。
どちらが良いかではなく、どちらも目的は同じです。家庭と園をつなぐ架け橋であること。形は違っても、子どもを真ん中に置いた対話であることに変わりはありません。
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