1歳児クラスのリアルな一日|少人数保育で大切にしている「その子のペース」

「今朝、雪を触ったよ!」

ある冬の朝、登園してきた子が保育士の顔を見るなり「今朝、雪を触ったよ!」と興奮気味に報告してきました。屋久島で雪が降ることはめったにありません。その日はモッチョム岳が白くなり、デッキの水たまりには薄い氷が張っていました。子どもにとっては初めての「冬の手触り」だったのかもしれません。

1歳児の一日は、こうした「家から持ってきた気持ち」から始まります。嬉しかったこと、びっくりしたこと、時には機嫌の悪さも含めて、そのまま園に連れてくる。そこから保育士が受け取って、一日を一緒につくっていきます。

手のひらにマツボックリを乗せて自然を感じるこども園の園児

めばえ組の朝は「受け取る」ことから

あゆみの森こども園の1歳児クラス「めばえ組」は3名。少人数だからこそ、一人ひとりの朝の状態をしっかり把握できます。

登園時の表情、体温、保護者からの申し送り。「昨夜あまり寝ていません」「朝ごはんを食べませんでした」といった情報が、その日一日の関わり方を左右します。寝不足の子には午前中の活動を控えめにする、食欲がない子にはおやつの量を調整するなど、3名だからできるきめ細かな対応です。

午前中は「その子のペース」で

朝のおやつを食べたら、午前中の活動の時間。天気がよければ園庭へ出ます。1歳児にとって園庭は発見の宝庫です。砂を握る感触、葉っぱの匂い、風の音。大人にとっては当たり前の景色が、1歳児の目にはすべて新鮮に映ります。

ただ、1歳児の体力や集中力には大きな個人差があります。30分外で元気に動き回れる子もいれば、10分で疲れてしまう子もいる。だから「みんなで同じことを同じ時間やる」ではなく、一人ひとりのペースを見ながら活動を組み立てています。室内に戻りたがる子がいれば、保育士が一緒に戻って絵本を読むこともあります。

食事と睡眠のリズムが生活の軸

1歳児の園生活で最も大切なのは、食事と睡眠のリズムです。当園では自園調理の給食を提供しており、11時頃に昼食、12時頃からお昼寝、14時頃に午後のおやつという流れが基本です。

給食は屋久島の食材を使った手作りです。地元の豆腐屋さんのお豆腐や、パン屋ペイタの食パンが食卓に並ぶこともあります。1歳児は手づかみ食べからスプーンへ移行する時期で、食べ方も食べる量も日によってまちまちです。保育士はそばについて見守りながら、「おいしいね」「もぐもぐ上手だね」と声をかけていきます。

畳スペースのある和室風の保育室内の様子

お昼寝は1歳児にとって午後を元気に過ごすための大切な時間です。寝つきのよい子もいれば、なかなか眠れない子もいます。保育士がそばでトントンしたり、部屋を少し暗くしたりと、一人ひとりに合った入眠のサポートをしています。

午後はゆったり、そしてお迎えへ

お昼寝から起きたら午後のおやつ。その後は降園までの時間をゆったりと過ごします。午後はあまり活動を詰め込みません。積み木を並べたり、窓の外を眺めたり、保育士の膝の上で絵本を読んでもらったり。1歳児にとっては「何もしていないように見える時間」にも、たくさんのことを感じ取っています。

お迎えは15時30分以降。延長保育を利用する場合は18時まで対応しています。お迎え時には、その日の出来事を保育士から口頭でお伝えしています。「砂場でずっと砂を握っていました」「お昼寝で初めて自分から布団に入りました」。日々の小さな変化をお伝えすることで、園と家庭がつながっていきます。

冒頭の「雪を触ったよ!」もそうですが、1歳児は家と園を行き来しながら、少しずつ自分の世界を広げていきます。保護者の方には、園での一日を知っていただくことで「こんなことができるようになったんだ」という発見を一緒に楽しんでもらえたらうれしいです。


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