2歳児の「イヤ!」にどう向き合う?保育の現場で大切にしていること
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「全員がやり切った」2歳児の劇
先日、子どもプロジェクトのリハーサルがありました。そら組(2歳児クラス)の演目は劇「ぼうし」。練習の段階では、正直なところ「本番、大丈夫かな」という心配がありました。2歳児はイヤイヤ期の真っ只中で、日によって気分のムラも大きい時期です。
ところが当日、全員が緊張せずに自分の役をやり切りました。普段あまり前に出ない子もセリフを言い、じゃがいもの収穫シーンもダンスもしっかりこなしていた。保育の現場にいると、こういう「え、この子がここまで?」という瞬間に立ち会うことがあります。

イヤイヤ期の2歳児と毎日向き合うということ
2歳児クラスの毎日は、率直に言えば「イヤ!」の連続です。靴を履くのもイヤ、帽子をかぶるのもイヤ、順番を待つのもイヤ。保育の現場で日々見ていると、同じ「イヤ」でもその理由は日によって全然違います。
昨日は自分で靴を履きたかっただけだったのに、今日は友だちと同じ靴が欲しくて泣いている。表面的には同じ行動でも、奥にある気持ちはまったく別のものです。だから「またイヤイヤか」とひとくくりにはできない。一人ひとり、その都度、丁寧に見ていくしかないと日々感じています。
すぐに答えを出さない
あゆみの森こども園の2歳児クラスは定員6名。少人数だからこそできることがあります。
中でも一番大切にしているのは、すぐに答えを出さないことです。「イヤ」と言われたとき、保育士がすぐ「じゃあこうしよう」と代わりの提案をするのは簡単です。でも、少しだけ待つ。子ども自身が「こうしたい」を言葉や行動で表現するのを見守る。その数秒の間に、子どもの中で何かが動いていることが多いんです。もちろん、危険がある場面やどうしても動けないときは介入します。ただ、「待てる場面では待つ」が基本のスタンスです。
「やりたい」を受け止められる環境
イヤイヤ期の子どもは「自分でやりたい」という気持ちであふれています。でも、まだうまくできないことのほうが多い。やりたいのにできない。そのギャップが怒りや悲しみになって「イヤ!」として表に出てくるわけです。
だから園では「やってみたい」を受け止められる環境づくりを意識しています。屋久島の自然はその点でとても心強い存在です。園庭のアコウの木の下で泥を触る、砂を握る、水たまりに足を入れてみる。正解も失敗もない遊びの中では、「イヤ」が出にくい。自分のやりたいように、やりたいだけやれるからです。
あゆみの森こども園がある尾之間は屋久島の南側に位置していて、園の周りにはガジュマルの木や亜熱帯の植物が豊かに茂っています。こうした自然環境の中で2歳児が毎日過ごしていること自体が、子どもの「やりたい」を受け止める大きな器になっていると思います。

家庭と園、それぞれの役割
保護者の方から「家でもイヤイヤがすごくて…」と相談されることがよくあります。そのとき必ずお伝えしているのは、「園では意外と切り替えが早いですよ」ということです。
家で思いきり甘えられるからこそ、園では少しだけがんばれる。その逆もあります。子どもは子どもなりに、場所によって気持ちのモードを使い分けているんです。だから家でイヤイヤが激しいのは、それだけお子さんが安心している証拠でもあります。
イヤイヤ期は親も子もしんどい時期です。でも、保育園と家庭と両方の場所があることで、子どもの世界はぐっと広がります。冒頭のリハーサルで2歳児たちが見せたあの姿も、日々の小さな「できた」「わかってもらえた」の積み重ねがあったからこそ。一人で抱え込まず、一緒に見守っていけたらと思います。
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